匠ぶろぐ

不義理の結末

 ある金冠職人から、仕事が減って食べていけない、と言われました。それで大手の案件を流し、職人の言い値を前金で入れました。
 ところが営業をやっていた弟が欲をかいて、その金型を売ってしまいました。
 これにより大手の案件はその職人から離れてしまいました。さらに古くからの顧客も、仕事をその職人から他に移したいと言い出し、結局、その職人から仕事を引き上げてしまいました。

 久しぶりにその金冠職人と会ったところ、仕事が全く来なくなったとのことでした。主要な企業からも仕事を引き上げられ、切られていました。

 金冠職人らは昔から、シャネル等の大型の仕事を取り合い、潰し合いを繰り広げたそうです。その義理人情のない環境で育った職人らは、年をとっても義理人情を知らないままでした。
 一方、ガラス職人らは大きな案件について、仕事を分け合って助け合って食いつないでいました。
 ガラス職人は廃業が決まっても仕事が来ていましたが、金冠職人は廃業していないのに悪評が飛び回り、仕事を引き上げられていました。

 静観していると、不義理な人達は一時は景気が良い様でも、次第に有能な良い人達は離れていき、社員も取引先も顧客も不義理な者ばかりが集まっています。それで、

 この社員とは一緒に仕事をしたくない
 あの取引先はダメだ
 あの顧客は要注意だ

。。。とか、マイナス評価意見ばかりが飛び回っています。

 どういう人達が集まっているかを見ると、大体、どういう集団なのかが分かります。
 良い人達と関わり、良い集団に入りたければ、義理人情は欠かせません。

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