マンションの管理人から、弦の切れたバイオリンをもらいました。
匠東静の所在する東京都台東区にはフランス人が多いです。その中にはバイオリン職人もいます。
東静グループの始まりは高野商店ですが、創業当時の大正昭和にかけてはガラス職人のみならず、革職人、靴職人、ハンドバック職人、貴金属職人等、世界トップレベルの技術を有した職人達が集まる黄金期でした。ハンドバックについては、フランスから高く評価された記録も残っています。
パイオリン職人に、貰ったバイオリンを見てもらいました。
量産品で良いものではないとのことでしたが、一応、切れた弦を直してもらいました。しかしペグ(弦を巻き取ってチューニングするところ)が緩く、調弦してもすぐに弦が緩んでしまいます。
バイオリン職人が職人手作りの良いバイオリンを見せてくれました。
バイオリンは作った工房、職人により様々で個性豊かです。価格も50~1000万円位まで様々です。何億も値のつくストラディバリウスの様なバイオリンがありますが、必ずしも楽器として優れているとは言えず、美術品とのことでした。
手作りの良いバイオリンは量産品とは異なり微妙な形状、膨らみがありました。スクロール(ヘッド部分の渦巻き)の部分の彫り込みも深いです。何よりも弾いた時の楽器の共鳴、辺りの空間の振動と音の広がりがすごいです。
比較すると違いが良くわかりました。
その後、演奏家から、古い手作りバイオリンを譲ってもらいました。
John Frederick Lott(ロンドン製、1800年頃)
Tullio Rovescalli(イタリア製、1936年)
の2台です。
右が量産品です。音が固く、響かないです。
中がJohnです。黒色で低音に味があります。
左がTullioです。華やかに響きます。
これから東京下町のバイオリン職人にメンテナンスして貰おうと思っています。(つづく)