匠ぶろぐ

金があっても買えない時代

これまで、工場閉鎖、生産縮小等の日本の製造業の惨状を書いてきました。
色々な分野で、容器等が調達できず困っている、という相談が増えました。
これまで他人事だと思っていた人も、当事者になっているかと思います。

5か月待ち、7か月待ち、納期未定でも調達できれば良い方かもしれません。
供給の目処が立たず断られているケース、生産終了で代替の容器を探しているケースもあります。

最近、スーパーに行くと、調味料の容器の多くが瓶からPET容器に変わっていることに気付きます。
これまで食品には瓶が使われてきました。何故でしょうか?
PETは問題ないのか?
調べてみて下さい。

食品等の生活必需品の土台にあるのが、うつわ、容器です。
容器の供給に支障が生じると、生活必需品の流通にも影響が生じます。
容器が調達できなくなると、それだけで企業の廃業が起こり、業界自体が撤退消滅することもあります。

高くても買いたい、いくら価格があがっても買わなければならない、
という話も聞くようになりましたが、物がなければ売れません。

東静グループでは、顧客への影響を第一優先とし、

・安定供給できる製品を見定め、厳選して販売すること
・生産終了が決まった製品、品質低下した製品をいち早く取扱い休止、終了すること

に力を注いでいます。時代が変わったものです。
年間1万本程度の案件では、安定供給に加えて、予備の調達ルートも考えます。

デザイナーがイメージ、デザインを先行させ、それに合った容器を探す自体は終わりました。
今は、安定して調達できる製品を知り、それらを組み合わせて何ができるか、を考える時代です。

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