匠ぶろぐ

ボトル、パーツの特性も考慮するベテラン調香師

 調香師と面会し、相談を受けることが少なくないです。

 当グループでは20年以上に渡り、単なる物品販売ではなく、情報を売る容器のコンサルタントを行ってきました。
 かつては月1回、東静グループ各企業の代表者、経営陣、工場長、部長、専門家らが集まり、議論し、PDCAサイクルに基づいて新商品、新サービスを生み出しました。
 容器業界で、少なくとも10年は先に進んでいました。

 中国進出に失敗し、東静容器(創業家)が休業した後、経営陣それぞれが独立して容器事業を続けました。東静つながりはその後も続きました。
 特に重要だったのが、東静創業家初代 高野良平氏の息のかかった職人、専門家とのつながりです。それが、匠東静が東静グループのハブ会社として設立された理由の1つでもありました。東静創業家二代目 高野眞治氏は、芸術家肌であり、大量消費される容器事業には馴染めなかったそうですが、職人に尊敬される初代の残した容器事業、つながりを残すことを強く望みました。

 調香師に対しては、数年先を見て、東静つながりから得た情報を渡しています。容器業界の動向、職人の動向、トラブル事例等、多岐に渡ります。皆さん、喜んで帰られます。

 ベテラン調香師は、容器パーツの特性も考慮して、香水、アロマオイル、フレグランス等を調合しています。ラベル、糊、パッケージも含めて、非常に緻密です。一品当たりの販売単価も高いです。

 一方、新米の調香師には、内容物テストもしないで調香、商品開発し、トラブルに巻き込まれている者がいます。
 今日、工場、職人の廃業により、選択できる容器、パーツはかなり限定されます。採用する容器パーツの特性、内容物との反応リスク等の重要ポイントを軽視するのは初歩的な失敗です。
 失敗しながら損害を被りながら経験を積み、成長していくものであり、現実世界は資格試験、教科書とは異なり、複雑です。
 しかし100本位の案件しか持たず、失敗する金銭的余裕もない者は、やはり一定期間はベテラン調香師につき、先人の経験失敗を学んだ方がロスが少なく、良いように思いました。

日記

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