ミニ香水瓶・リンゴ型キャップとは?
東静グループがミニ香水瓶のリンゴ型キャップの販売に関わって20年位になります。
ミニ香水瓶とリンゴ型キャップは80年以上も前から、江戸硝子小物職人と江戸貴金属職人が製造販売してきた工芸品です。ミニ香水瓶もリンゴ型キャップも職人のこだわりが強く、1個1個手作業で微妙に調整が行われて作られました。
東静グループでは約20年前から、ミニ香水瓶とリンゴ型キャップの販売を行っています。
リンゴ型キャップの正規品と偽造品の違い
お客さんが送ってくれた正規品と偽造品の比較写真です。
偽造品は、正規品を3Dスキャナーでスキャンし、マシニングセンターによる切削で製造されています。光沢を出すアップカット(下から上に削る)により、特徴的な縞模様が所々に見られます。正規品と比べて、黄色が強めです。
夜間でも、機械が自動的に作っているので価格が安いです。
正規品は職人が1つ1つ手作りで作っています。表面加工の精度が高く、縞模様はありません。所々、手作り感、個体差が見られます。
偽造品のネジは均一で、スッキリしています。
職人の手作り品は所々に調整跡、イビツな箇所があります。ミニ香水瓶も手作り品であるため、必ず個体差が出ます。その個体差を吸収するために、ネジに微妙な調整が施すところに職人技があります。全く同じものを作る技術ではなく、柔らかさ、柔軟性、適応力を持たせるところに職人技があります。
ちなみに、缶職人の職人技は硬すぎず、緩すぎず、フタと缶本体との微妙な嵌合(かんごう)にあるそうです。
偽造品の場合、ネジが調整されていないので適合しないミニ香水瓶が多く出ます。これはミニ香水瓶の不良ではなく、偽造品に柔軟性がないことが問題です。
偽造品の製造販売が職人を廃業に追い込むこと
貴金属職人らは数千個単位でリンゴ型キャップを在庫しています。今日、職人の廃業が続いていますが、偽造品の流通は職人に多大な損害をもたらします。
日本にはフランス等とは異なり、芸術家、技術者の生活を保障する制度がありません。職人が生活に困窮し、後継者ができず、伝統技術が次から次へと消えています。
偽造品の製造販売は停止させる必要があります。